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Uchiyama Cork

国内でのコルクの実用化は明治維新後、当時外国人達によって持ち込まれた洋酒に使われていたコルク栓を切って、点眼薬にフタをしたことが始まりと言われています。日本では、岡山県、広島県を中心に、中国山地に多く生息している「アベマキ」というコルク樫に性質の似た木の樹皮を瓶栓に加工していました。

コルクは、コルク樫という木から取れる樹皮のこと。コルク樫は樹木としての寿命を迎えるまでの間、伐採することなく再生されるコルク樹皮を収穫できます。木を切り倒さずに取れる天然のサスティナブル素材が「コルク」です。コルクの森は地中海沿岸部の砂漠化を防止し、動植物の生態を支え、コルク樫の実であるどんぐりはイベリコブタの飼料になります。樹皮をはがされたコルク樫は二酸化炭素を通常の約3倍吸収することが可能です。木を伐採せず、素材を余すことなく使用できる。素材を採っても木は生き続けるので、地球温暖化防止に役立つことができる素材です。そしてコルクは天然の性質として「軽く、水に強い」という性質を持っています。この性質のおかげでバッグに加工した時にとても軽く作れたり、雨の日も気軽に持ち歩けます。

コルクレザーは布と同じような加工ができる素材です。しかし天然の木からできているので、強い折り曲げには注意が必要という特性があります。そのため、商品企画時に持ち上がったイメージ画像をサンプルを作成してみて初めて分かる縫製の厳しさがありました。イメージを形にするためにテストや微調整を何度も行い、商品として形にしています。

天然素材「コルク」のサスティナブルな一面、また無排水染色により更に可能性が広がったコルクの魅力を伝え、多くの人にコルクのことを好きになってもらいたいと考えています。