高松サンポートのカラフルな“いってらっしゃい”のトーテムポールに見送られて船は出航。
女木島まで20分のお手軽な船旅だ。
瀬戸内海はホントに島だらけ。
島、また島が連なって,幽玄な光景。
女木島まで20分のお手軽な船旅だ。
瀬戸内海はホントに島だらけ。
島、また島が連なって,幽玄な光景。
船からスケッチ
女木島の防波堤にはナント300羽ものカモメが海を眺めている。
ずらり並んだこのカモメたちは風見鶏。強い風が吹き渡ると一斉に同じ方向を向く。
風の号令一下、きりりと整列する様はきっと壮観な眺めだろうけど、今日は穏やかな微風なので、みんな気を緩めて、あっちこっち好きな方を向いている。
女木島へは猫を見る目的で来たのだけれど、猫の姿は見当たらない・・と思ったら・・
白猫一匹発見!
白いカモメとよく似合うので、防波堤に乗せてみた。
こういう点は絵の便利なところ。
女木島の防波堤にはナント300羽ものカモメが海を眺めている。
ずらり並んだこのカモメたちは風見鶏。強い風が吹き渡ると一斉に同じ方向を向く。
風の号令一下、きりりと整列する様はきっと壮観な眺めだろうけど、今日は穏やかな微風なので、みんな気を緩めて、あっちこっち好きな方を向いている。
女木島へは猫を見る目的で来たのだけれど、猫の姿は見当たらない・・と思ったら・・
白猫一匹発見!
白いカモメとよく似合うので、防波堤に乗せてみた。
こういう点は絵の便利なところ。
尾道水道は海なのに川みたい
尾道の山には西の京といわれるくらい寺社が多い。
尾道の港は狭い水路を挟んで対岸に向島があるから天然の良港。
瀬戸内の塩などを北前船で東北や北陸に送る交易が盛んだったころ、儲けた豪商は寺院を建立。その後鉄道が敷かれると、平野や山麓に移転民家が立ち並び、別荘なども建てられた。 尾道が往時のような活気を無くし、時代とともにスポンサーを失った寺院は境内を切り売りせざるを得なかったのだ。
商人たちの海辺の街と迷路のような山の手。
寺社と民家が混在して、尾道の坂と路地は迷宮のようにドラマチック!
そんなディープな魅力にひかれてたくさんの文学や映画の名作もうまれた。
尾道の山には西の京といわれるくらい寺社が多い。
尾道の港は狭い水路を挟んで対岸に向島があるから天然の良港。
瀬戸内の塩などを北前船で東北や北陸に送る交易が盛んだったころ、儲けた豪商は寺院を建立。その後鉄道が敷かれると、平野や山麓に移転民家が立ち並び、別荘なども建てられた。 尾道が往時のような活気を無くし、時代とともにスポンサーを失った寺院は境内を切り売りせざるを得なかったのだ。
商人たちの海辺の街と迷路のような山の手。
寺社と民家が混在して、尾道の坂と路地は迷宮のようにドラマチック!
そんなディープな魅力にひかれてたくさんの文学や映画の名作もうまれた。
海辺に腰かけて、カモメをスケッチ
海辺には猫がいるはず!との、頼りない情報を元に海岸をぶらぶら歩いていく。
海岸沿いには廃屋になっているようなものから、瀟洒なものまで海の家を兼ねた宿泊施設が並んでいる。ただシーズン前とあって、どこも営業している様子はなく、たくさんの窓が静かに海を見つめていた。
「ここが桃太郎が上陸した浜です」
ゆるくカーブした海岸線を指さされ、「へえ!」と何のへんてつもない浜を眺める。
高松サイドで、この女木島は鬼ヶ島と言われている。
女木島の桃太郎は、日本昔話の桃太郎のモデルとされる吉備津彦命(きびつひこのみこと)の異母弟、稚武彦命(わかたけひこのみこと)がモデルとのこと。 讃岐の住民が鬼の出没で苦しんでいるのを知り、吉備の国から備前の犬、香川のサルとキジのお供を連れてやってきて、鬼を退治したと伝えられているそう。
海辺には猫がいるはず!との、頼りない情報を元に海岸をぶらぶら歩いていく。
海岸沿いには廃屋になっているようなものから、瀟洒なものまで海の家を兼ねた宿泊施設が並んでいる。ただシーズン前とあって、どこも営業している様子はなく、たくさんの窓が静かに海を見つめていた。
「ここが桃太郎が上陸した浜です」
ゆるくカーブした海岸線を指さされ、「へえ!」と何のへんてつもない浜を眺める。
高松サイドで、この女木島は鬼ヶ島と言われている。
女木島の桃太郎は、日本昔話の桃太郎のモデルとされる吉備津彦命(きびつひこのみこと)の異母弟、稚武彦命(わかたけひこのみこと)がモデルとのこと。 讃岐の住民が鬼の出没で苦しんでいるのを知り、吉備の国から備前の犬、香川のサルとキジのお供を連れてやってきて、鬼を退治したと伝えられているそう。
『ダヤン日本に行く―桃太郎伝説』より
なるほど、兄弟そろって鬼退治。あのころの日本にはよっほど鬼がたくさんいたんだねー。
この島の中央部には鬼の住処だったと言われる洞窟もあって、鬼資料館など桃太郎にちなんだ観光施設も多い。
そういうとこ、いいよね。
イギリスのコーンウォール地方にもアーサー王にちなんだ観光地がたくさんあった。
なるほど、兄弟そろって鬼退治。あのころの日本にはよっほど鬼がたくさんいたんだねー。
この島の中央部には鬼の住処だったと言われる洞窟もあって、鬼資料館など桃太郎にちなんだ観光施設も多い。
そういうとこ、いいよね。
イギリスのコーンウォール地方にもアーサー王にちなんだ観光地がたくさんあった。
『ダヤン日本に行く―桃太郎伝説』よりもう一個
それにしても・・
「猫いないですねえ」
「あっ、鬼ヶ島倶楽部だって!きっとカフェだね。ここに入って聞いてみようよ」
猫の所在をやみくもに道行く人に聞くのもはばかられる。
猫の島と言われる島ではたいてい猫肯定派と否定派がいて、けっこう微妙なのだ。
その点お店に入って、お金を落とせば聞きやすい。
看板に沿って内陸に入って行くと、元気そうなしゃれた色の扉が迎えてくれた。
「あー、おいしかった!」そう言いながら出てきた一行に「なにがおいしかったのですか?」と聞いてみると「きびだんご!」と声をそろえて答えてくれたので、うれしくなった。
外のテラスは少し狭いけど、明るく、木の間越しに海が光っている。
早速きびだんごと酵素ジュースを頼む。
火の入ったごとくに網をかけ、まっ黄色なきびだんごを焼けば、あー、いい匂い!
焦げ目のついたきびだんごのおいしいことといったら!
お醤油をつけて食べるのがことさら新鮮でおいしい。
やっぱり女木島は鬼ヶ島なのかもしれない。
それにしても・・
「猫いないですねえ」
「あっ、鬼ヶ島倶楽部だって!きっとカフェだね。ここに入って聞いてみようよ」
猫の所在をやみくもに道行く人に聞くのもはばかられる。
猫の島と言われる島ではたいてい猫肯定派と否定派がいて、けっこう微妙なのだ。
その点お店に入って、お金を落とせば聞きやすい。
看板に沿って内陸に入って行くと、元気そうなしゃれた色の扉が迎えてくれた。
「あー、おいしかった!」そう言いながら出てきた一行に「なにがおいしかったのですか?」と聞いてみると「きびだんご!」と声をそろえて答えてくれたので、うれしくなった。
外のテラスは少し狭いけど、明るく、木の間越しに海が光っている。
早速きびだんごと酵素ジュースを頼む。
火の入ったごとくに網をかけ、まっ黄色なきびだんごを焼けば、あー、いい匂い!
焦げ目のついたきびだんごのおいしいことといったら!
お醤油をつけて食べるのがことさら新鮮でおいしい。
やっぱり女木島は鬼ヶ島なのかもしれない。
きびだんごが美味しいなんて、今まで思ったことなかった!
猫のことを聞いてみると「ねえ、島には76匹いるんですよ。さっきまでこの辺にもいたのにねえ」と親切な奥さんは探しに行ってくれた。
「私ら世話をしているから」
保護団体は島の猫を去勢して,サクラ猫にする前に「今後島の人が面倒を見ると約束してくれるならやりましょう!300万掛けてやりましょう」と言ったらしい。
猫のことを聞いてみると「ねえ、島には76匹いるんですよ。さっきまでこの辺にもいたのにねえ」と親切な奥さんは探しに行ってくれた。
「私ら世話をしているから」
保護団体は島の猫を去勢して,サクラ猫にする前に「今後島の人が面倒を見ると約束してくれるならやりましょう!300万掛けてやりましょう」と言ったらしい。
酵素ジュースもすっきりした飲み口でとても美味しかった。
鬼ヶ島倶楽部に頼まれて、壁にサイン!
神社へ行ってみるといいという親切な店主ご夫婦の言葉で住吉神社に行ったら・・
「いたいた!」猫いました。
宮司さんは「猫を探しに見える人が多いけど、なかなか出会えないから。そんな人にはこの本を見せてあげるんです」と岩合さんの写真の載った本を見せてくれた。
住吉神社で岩合さんが撮った写真にはとてもいい表情の猫たちがいた。
“・・2,3日かけてやっと島の人が心を開いてくれて、猫がいる場所を教えてくれ、猫も気をゆるしてのんびりした態度になった・・”とその本にもある。
神社へ行ってみるといいという親切な店主ご夫婦の言葉で住吉神社に行ったら・・
「いたいた!」猫いました。
宮司さんは「猫を探しに見える人が多いけど、なかなか出会えないから。そんな人にはこの本を見せてあげるんです」と岩合さんの写真の載った本を見せてくれた。
住吉神社で岩合さんが撮った写真にはとてもいい表情の猫たちがいた。
“・・2,3日かけてやっと島の人が心を開いてくれて、猫がいる場所を教えてくれ、猫も気をゆるしてのんびりした態度になった・・”とその本にもある。
早くも気を許して、のんびりした猫をパチリ!
「やっぱり時間かけないとダメでよね」
「今度はゆっくり来ましょう」とこれから男木島に渡らんとする、私たち駆け足旅一行の反省の弁。
来月は男木島をお楽しみに!
鬼が島倶楽部の方は銀座松屋で7月10日まで開催した”池田あきこ原画展―ダヤンの不思議な旅“をはるばる見に来てくれた。
おまけに美味しいとうもろこしまで送ってくれた!
今は岡山杜の街グレースで7月23日まで“猫のダヤン40周年版画展”を開催中!
23日にはサイン会もあるので、ぜひ遊びに来てね。
(当日は11:00~参加整理券をお配りします)
「やっぱり時間かけないとダメでよね」
「今度はゆっくり来ましょう」とこれから男木島に渡らんとする、私たち駆け足旅一行の反省の弁。
来月は男木島をお楽しみに!
鬼が島倶楽部の方は銀座松屋で7月10日まで開催した”池田あきこ原画展―ダヤンの不思議な旅“をはるばる見に来てくれた。
おまけに美味しいとうもろこしまで送ってくれた!
今は岡山杜の街グレースで7月23日まで“猫のダヤン40周年版画展”を開催中!
23日にはサイン会もあるので、ぜひ遊びに来てね。
(当日は11:00~参加整理券をお配りします)
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作家プロフィール
池田あきこ
東京、吉祥寺生まれ。
1976年、革工房わちふぃーるど設立。
1983年、初の直営店を自由が丘にオープン。ショップのシンボルマークとして『猫のダヤン』が誕生した。
1987年より不思議な国わちふぃーるどを舞台に絵本を描き始め、画集、長編物語、旅のスケッチ紀行など多方面に作品を発表。著書は130タイトルを超える。
1999年、初の原画展全国ロードを開始。
2010年から「ボルネオ緑の回廊」プロジェクトで、動物たちに安全な森をプレゼントする活動を続けている。
2018年、立体的に世界を楽しむ「猫のダヤン35周年 ダヤンと不思議な劇場 池田あきこ原画展」を松屋銀座を皮切りに全国ロード開催。河口湖木ノ花美術館にて常設展開催中。
2023年6月28日より猫のダヤン40周年記念展『池田あきこ原画展ーダヤンの不思議な旅』を銀座松屋で開催。
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